8月16日午前9時14分
ハル 永眠いたしました
12歳と10か月でした
長くなりますがご報告させていただきますね
昨年5月、いつものようにハルをぱぱに抱っこしてもらって朝の歯磨きをしていると、ぱぱがハルの首にしこりを見つけました
このしこりはなんだろう
きのうまではなかったような?
嫌な予感が時間と共に増し、とりあえずは診ていただこうとかかりつけの病院の午後診へかけこみました
先生の診立ては『リンパ種』
血液のがんです
確かめる検査がうちではできないからと、すぐに専門の病院をご紹介くださり、その足で向かいました
とても信じられない
ごはんもいっぱい食べて昨日もたくさん遊んだ
ハルは元気なのに
検査の結果が違うものである事を願いましたが
間違いなくリンパ腫です
ステージ4になっています
何もしなければ1か月もたないでしょう
すぐに抗がん剤をはじめても1年の命かと思われます
リンパ腫は怖ろしく進行が速いのです
そのときからハルと私たちのリンパ腫との戦いが始まりました
血液のがんであるリンパ腫の治療は抗がん剤のみ
ハルの場合は
三種類の抗がん剤(うちひとつは二回)を注射による投与で4回1クール
都度、血液検査で血液や内臓の様子を見ながらの投与を4クール行いました
抗がん剤の副作用でハルが辛くならないようにと吐き気止めや下痢止めをのませます
先生はなるべくハルちゃんの快適な生活を守りましょうといってくださいました
抗がん剤の効果は大きく1クールの1回目にしてしこりは触ってもわからなくなりました
リンパ腫には完治がなく、がんがなくなった状態を寛解といいますが、ハルはすぐに寛解したのです
嬉しかった!
抗がん剤の強さでお薬を飲んでもひどい下痢をしたり、吐いたり、疲れてぐったりすることもありました
広場に行っても遊ぶこともできなくなりました
でも普通に暮らすことができている
この時期、体調がいいときにるなちゃん夫婦との恒例の別荘ライフにいくこともできたのです
5月から続けた抗がん剤は12月25日に4クールを終えました
ハルはきれいに寛解しています
「よくがんばってくれましたね!
この先、1年2年とハルちゃんが生きられるよう一緒にこれからもがんばりましょう」
そういってくださる先生の言葉はうれしいはずなのに
抗がん剤をはじめても1年の命
そういわれたことが思い出されて不安な気持ちのほうが大きかったのです
これからは月に一度の診察のみ
抗がん剤もハルが嫌がった半日入院もありません
すぐに再発することもないだろうしハルとの生活を楽しもう!
そう思って久しぶりに銀ちゃんやマロン家のみなさんとお出かけを楽しみ、次はどこに行こうかと話していたのですが
歯磨きのとき、ハルのしこりを探すのが習慣になっていたぱぱが顔色を変え
「再発してる」
といったのです
その日のうちに病院へ
間違いなく再発しており、しかし今度はステージ1ということでした
抗がん剤が終わってから2ヶ月もたっていないのに
再発するなんて早すぎる。。。
そしてまた同じ抗がん剤治療を始めることになりました
効き目があり、すぐに寛解した抗がん剤でしたから今回も
そう思ったのに1クール後もしこりはなくならず先生の口から寛解の言葉が出ることはありませんでした
それどころか進行している
ハルの体をむしばむがんは強力で抗がん剤に耐性をもってしまったのでした
すぐに新しい抗がん剤治療に切り替えることになりました
新しい抗がん剤は経口投与
私がハルに飲ませます
それとともに毎週抗がん剤の持続効果を補助する注射を病院で週に一度、三回うってもらいます
効果を願いながら一度目の抗がん剤と注射をしていただいたのですが
その日の夕方広場に向かう車の中でハルが目を掻いているのに気付きました
見ると赤くはれています
じんましんだ
私たちはそのまま病院へ走りました
注射が合わないようですね
先生はすぐにアレルギーを抑える注射をしてくださいました
これでじんましんはおさまるとホッとして帰ろうとした時、歩かせようとしたハルがぱたりと倒れたのです
ハルが倒れた!
思わず叫ぶと先生が飛び出してこられ、ハルをぱぱから受け取ると診察室の中へ連れて入られました
アナフィラキシーショックでした
あのときまだ病院にいなければハルはそこで命を落としていたと思います
先生の200例以上の症例のなかでもこの注射でアナフィラキシーショックを起こしたのはハルちゃんで3頭目ですといわれました
非常にまれではあるもののその中に不幸にしてハルは入ってしまったんですね
おかげさまで命は取り留めましたが
もうこの注射はできない
抗がん剤の効果はぐっと下がってしまうことになります
それでもこの抗がん剤にかけるしかない
アナフィラキシーショックは起こしたものの、がんへの効果は確実にありました
注射ができないのは残念すぎる。。。
抗がん剤を飲ませると効果はすぐにあるものの持続しない
がんの進行の方が抗がん剤に追いついてしまいます
これまでも抗がん剤のあとは血液中の白血球の数値が下がり、感染症の危険があるためお散歩やトリミングができない期間があったのですが、その期間が長くなってトリミングはもちろん広場にも行けなくなってきました
ハルにとってはしんどいのと広場に行けないストレス両方あったと思います
次の抗がん剤を待ち望むほど目に見えてがんが進行するようになったので、飲み薬から注射タイプのものへと抗がん剤の変更がありました
祈るような気持ちでいましたが、これもまた最初の10日ほどは抜群の効果を見せるもののすぐにがんに追いつかれてしまったのです
この頃のハルは歩くのもつらいほどでごはんも食べないことがあり
内臓へがんが広がっていることは明らかでした
もうひとつ使える抗がん剤はあるけれど毒性が強いと先生がおっしゃったとき
ぱぱと私は話し合い
ハルが抗がん剤で苦しむことは違うと思うので
なるべく苦しまず、穏やかにいられるように緩和ケアをお願いしたいと先生に伝えました
そして必ず家で看取りたいと
ハルが喜ぶことをしてあげたいな
そう思って最後のつもりで広場に連れて行きました
その日は銀ちゃんテンちゃん、茶帆ちゃんにエイトとクク兄妹がきていてひさしぶりに会うおともだちとママさんたちにハルは大喜び!
ごはんも食べなかったのにおやつをたくさんもらって
おやつをもらうために並んで、良い子アピールしてw
最近見なかったハルの以前と同じ姿でした
連れてきてよかった!
最後と言わずまた連れてこよう!
そのときみんなと撮った写真がインスタにポストしたものです
8月に入ってからは悪くなるばかりで
ちょっとまだ思い出すのも生々しく悲しみを広げるような感じです
血液の状態が非常に悪いのでもう抗がん剤をすることができないといわれ
足の痛みを訴えたのをきっかけに動けなくなり排泄も出来なくなり
触るだけでも悲鳴を上げるハルに必死でミルクやごはんをあげ
台風の翌日
苦しむハルの隣にいても何もしてあげることもできないまま
気がかりそうなぱぱを仕事に見送ったあと
ハルは逝ってしまいました
今はまだ実感なくぼんやりとしています
ただ、ぱぱと話すのですが
1年と言われたのに1年と約4か月がんばってくれた
命の期限を切られたけれど
そのおかげで覚悟もしようとしたし、なによりハルとの家族の時間を大切にできた
だから悔いはないねと
翌17日2時半にハルは旅立ち、葬儀を終えました
勝手ながらお供え供花は固くご辞退申し上げます
かかりつけの病院からご紹介いただいた先生は日本にまだ50数名しかおられない獣医腫瘍認定医1種でリンパ腫が専門でいらっしゃいました
良い先生をご紹介いただき、心を尽して治療にあたっていただいたこと深く感謝しております
ハルの病気のことをお話しするのが辛すぎて身近なおともだちにしか話していませんでした
おともだちに支えていただかなければ耐えられなかったと思います
ほんとうにありがとうございました
ハルは最初の飼い主さんに捨てられ保護犬となって我が家にやってきました
ご仲介くださったH様ご夫妻には言葉にできないほど感謝しています
このたびも何度も励ましてくださり、お礼のしようもありません
ハル
ハル
うちの子になってくれてありがとう
幸せな、幸せな日々でした
何もかもが愛おしい思い出です
可愛いハル
私たちのハル
これからもいつもどこでもずっと一緒にいるからね
愛してるよ

ハル
2010.10.11~2023.8.16
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