のばらのアリア

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お鳥見女房/諸田玲子

お鳥見女房蛍の行方鷹姫さま

江戸・雑司が谷
矢島家は代々お鳥見役をつとめる家。直参でも身分は高くない御家人です。
お鳥見役は、将軍さまの鷹狩りのため、鷹の餌を調達(猛禽ですから生餌)
鷹場の巡検、鷹狩りの下準備などがお仕事です。
しかし、それは表向きの仕事。お鳥見役には密偵として諸国を探索するという
裏のお役目があったのです。
主人項・珠世は矢島家の一人娘に生まれ、お婿さんを迎えて
男女二人づつの子供を育て上げ、今では孫もいます。
珠世の父、久右衛門は隠居していますが、毎日ウォーキングに励み、まだまだ元気。
ある日、久右衛門を訪ねて、石塚源太夫という浪人がやってきます。
久右衛門は昔、彼に助けられた事があったのですが、すっかり忘れていました(^^;)
行くあてもなく、しばらく世話になりたいという源太夫。
快く引き受ける珠世ですが、なんと源太夫には5人の子供が一緒だったのです。
その上、源太夫を父の敵と狙う女剣士・多津までがなりゆきで矢島家に住む事に。
お米の心配はあるものの、なんとかなるわと笑顔で受け入れる珠世。
そんな中、とうとう、夫・伴之助が裏のお役目を申し付けられてしまいます。
突然旅立った夫は、その後行方知れずに。。。

諸田玲子さんを読むのは初めてでした。
いや~、面白い!
主人公・珠世がなんとも素敵です。
40代半ばくらいでしょうか。辛い事、悲しい事、苦労は絶えないのに
明るくてプラス思考。人の気持ちを推し量り、今できる最善のことを考えます。
器が大きいです。
フツー、得体の知れない浪人としつけのなってない子供5人、引き受けたりできませんよ。
キュートなえくぼで人を和ませ、すべてをどーんと受け入れてくれるみんなのお母さんです。
良いですね~。こういうヒトに私ハナリタヒ。
基本、ホームドラマなんですが、源太夫と多津は?伴之助の行方は?子供たちの縁談は?
と、先がどうなるのか、気になって気になって、思わずイッキ読みしてしまいました。
私は時代小説を読んだら、両親にも貸してあげるんですが
こういうのは好きじゃないかな?と思った父までがはまったようで熱心に読んでいますw
次が待ち遠しいシリーズに出会えて、嬉しいです。

小説以外/恩田陸

小説以外

タイトル通り、恩田陸さんの小説以外の文章がまとめられた1冊です。
デビュー以来のエッセイ・解説などの短い文章が十数年分。
冒頭から「エッセイは苦手」とおっしゃってますがwあれだけの物語を書かれる方ですから、
ご本人についても興味にあるところですよね。
これまで小説を読むだけで恩田さん個人に関しては何も知りませんでしたが
ホントに本が大好きな人なんですね!
子供の頃から作家になった今でも、本を読むことが何より好き!というのが
読んでいてヒシヒシと伝わってきます。
本のことを書くのは、恩田さんもとても楽しいことなんではないでしょうか。
「架空長編アンソロジー」なんてまさにそんな感じ、思わずニヤリとしてしまいます。
同じ本好きとして嬉しく、共感を覚えました。
これを読んで知ったのですが、私は恩田さんと同い年。
買っていた雑誌や影響を受けた本など、共通のものがいろいろあって
本好きの友人の話を聞いているような気分で読みました。
「それ、私も大好き!」
「あった、あった。」
「私、マクビティはチーズビスケットが好きだった。」
「リパッティ、いいよね。」
などと思いながら。
軽い気持ちで読み始めましたが、とても楽しいひとときをもらいました。

この本、装画も素敵で気に入りました。
イラストレーターの丹地陽子さんという方です。



ジウ/誉田哲也

ジウ

ちょっと間をあけて読んでみました。
東京郊外で人質籠城事件が発生。警視庁特殊犯捜査係がただちに現場へ出動します。
特殊犯捜査係、SITですね~。
誘拐・人質籠城事件などを専門とする刑事部所属の、ある意味特殊部隊です。
SATっていうのもありますが、こちらはハイジャックなどテロを想定した警備部の特殊部隊です。
警察小説大好物の私、SATは中でもお気に入りアイテムです。
SATって秘密にされてる部分が多いんですよ。秘密といわれると知りたいじゃないですか。
と、語りだすと横道にいっちゃうんで、えいっと戻して
SITに所属する二人の女性刑事がこの物語のヒロインです。
門倉美咲は穏やかで優しい性格、普通の可愛い女の子のようですが、
犯人との交渉人・ネゴシエイターとしての高い能力をもっています。
もう一人、伊崎基子は人を見たら何秒で殺せるかシュミレーションしちゃうような
戦うことしか頭にない、またそれだけの戦闘能力をもった人。
人質籠城事件をきっかけに、この二人はSITから移動。
ジウと呼ばれる謎の男が 起こす一連の事件に、それぞれ関わっていくのです。

やっぱり荒いし、話や登場人物への踏み込みが足りず、不満となって残ります。
魅力的なキャラクターで面白い話を!というのはわかるんですが、惜しいです。
こういう話は好きなので、「アクセス」よりは楽しめました。
警察のこともよく調べてあり、戦闘シーンはなかなか良いです。
伊崎基子の非情さ、ハンパじゃないですし。門倉美咲にはイラつきましたがw
読み終えて、え?これで終わるわけ?と思ったら、すでにジウ 2がでています。
シリーズものなんですね。
正反対な二人のヒロインのこれからが気になりますし、
思わせぶりにちょっとしかでてこないジウがどんな風に描かれるのか、興味があります。


二重標的/今野敏

二重標的(ダブルターゲット)

先日、隠蔽捜査で吉川英治文学新人賞を受賞されました、今野敏さんです。
新人というには長いキャリアをお持ちで、様々なジャンルの小説を書かれています。
私は今野さんの警察小説がすき~。
「二重標的」は、安積警部補シリーズまたの名をベイエリア分署シリーズの第1作です。
私がこのシリーズをはじめて読んだのは、アンソロジーに入っていた短編です。
良いな、と思って最初から読んでみようと思ったら、なんと本を出していた
出版社がなくなっていました(;^_^A そ、そんな、初期3部作が読めないなんて。
そこで図書館にあった初期の2冊を読み、出版社を替えて出たつづきを手にいれたのですが
全部揃えて手元におきたいという気持ちがおさえきれず、初期の読んでない1冊が
オークションにでているのを知って、つい落札。
ついでにもう1冊も落札しちゃえー!と勢いで文庫にけっこうなお値段を(汗
もう1冊もなんとかしなくちゃなーと思いつつ、オークションで買う気になれず。
数年たって半ばあきらめていたところ、この4月から角川春樹事務所で初期3部作が復刊!
うれし~!ありがとう!春樹くん!
これで全部揃うわ。ふふふ。

ライブハウスでヘビメタバンドの演奏中、1人の女性が倒れ、そのまま息を引き取ります。
彼女は青酸カリによって毒殺されていたのです。
美人とはいえ、30代の彼女がティーンエイジャーにまじって、興味があると思えない
ライブハウスにきていたのはなぜか?
東京湾臨海署、通称ベイエリア分署の安積警部補とその部下たちが捜査にのりだします。

古い作品ですから、今読むと時代をちょっと感じたりします。
事件自体、わりと地味に感じますし、すごいトリックとかあるわけじゃないです。
このシリーズは安積警部補はじめ、部下の刑事や同僚などのレギュラー人物の
キャラクター、事件解決への地道な捜査の過程を楽しむもの。
昔、好きだった刑事ドラマを見るようなそんな感じといったらいいでしょうか。
このシリーズ、まだ続いてますし。だんだん面白くなっていきますよ。
ちなみに私は交通機動隊の小隊長・速水警部補のファンw


アクセス/誉田哲也

アクセス

こちらも本屋さんで見かけて読んでみようと思った方です。
「アクセス」ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作だそうです。

ネットも携帯電話も使い放題で基本料金さえなしの、まったくの無料というプロバイダ。
ただし、登録後に誰かを紹介して、その人にも登録してもらわなければなりません。
おいしい話です。
従姉妹の可奈子に紹介された雪乃は、友人の翔矢を登録させます。
その頃、可奈子は親友・尚美の突然の自殺に打ちのめされていました。
そこからはじまる不可解な出来事。
悪意にみちた電話やメール。殺人鬼と化した同級生。
しかし、それはほんのプロローグ。。。

正直に書きますが、ハズしました。
ホラーといっても怖くないんですね。盛り上げるべきところが薄い。
キャラクターに人気があるということですが、どこが?
ありがちな登場人物で感情移入できるような人はいなかったですね。
そう、ものたりないです。
ストーリー的には当時は新しかったと思いますし、途中で読むのをやめようとは
思いませんでしたが。すべてに厚みが欲しいですね。
文章もすきじゃないです。
ああ、良いことかけなかった。
でも、私ったら、すでにこの方の本が他に2冊手元にあるのでございます~。
だって、私の大好物の警察小説だっていうし・・・。
ちょ、ちょっと間をあけよう。


冷たい校舎の時は止まる/辻村深月

冷たい校舎の時は止まる 上冷たい校舎の時は止まる 中冷たい校舎の時は止まる 下

本屋さんで見て、最近気になっていた辻村深月さん。デビュー作を読む事にしました。
メフィスト賞受賞作の「冷たい校舎の時は止まる」
そういえば、出版されたとき、けっこう話題になっていたような。
メフィスト賞の受賞作は必ず読んでいた時期もありましたが、これでいいのか?
ってな作品が受賞するようになって、あまり読まなくなっていました。
さて、辻村深月さんは~

名門進学校に通う8人の高校生。大学受験を間近に控えています。
ある雪の日、登校した8人は校舎の中に自分たち以外、誰もいないことに気づきます。
帰ろうとしても、どこの扉も開かず、窓を壊す事さえできない。
校舎に閉じ込められた8人。
8人は学級委員であり、個人的にも仲の良い仲間です。
2ヶ月前の学園祭でも成功のため準備に奔走しました。そう、学園祭。
学園祭の最終日、クラスメートのひとりが屋上から飛び降りて自殺したのです。
衝撃をうけた出来事なのに、なぜか8人全員がそのクラスメートのことを思い出せない。
顔も名前も。死んだのは誰だったのか。
校舎の中の時計はすべて5時53分で止まっています。それはクラスメートの自殺した時間。
不安と恐怖の中、止まった時計が動きはじめたとき。。。

いやー、面白かったですね!学園ものっていくつになっても好きです~。
けっこう長いんですが、文章がすっきりしててテンポよく読めました。
8人がそれぞれ丁寧に書き込まれていますし、飽きさせません。
辻村さん、80年生まれ!だそうですから、この本がでたときは24歳?
すごいですね。書ける人に年齢は関係ないんですね。
高校生たちの繊細さや脆さが痛々しく、優しさを併せもっているのが好ましいです。
途中で、これは○○は○○だから××みたいだな、とわかっちゃったところも。
ミステリ読みの人なら気づくでしょう。が、だからといって問題ありません。
わかったからといって、つまらなくなるような作品ではないからです。
辻村さんの他の作品を読むのが楽しみになりました。







ゆりかごで眠れ/垣根涼介

ゆりかごで眠れ


垣根涼介さんは新作が出たら必ず読む作家さんです。
最初はデビュー作がなんとなく気に入って読むようになったんですが、
ワイルド・ソウル がすごく良かったのでファンになってしまいました。
「ゆりかごで眠れ」は去年出るはずだったのに、待たされていた作品。
さっそくガツガツ読んじゃいましたよw

コロンビアで生まれ育った日系二世のリキ・コバヤシ・ガルシア。
不安定な政治と暴力が横行するこの国で、壮絶な体験の中を生きのびて
現在はコロンビアマフィアのボスにのし上がっています。
リキの養女・カーサは元浮浪児。この子もまた心に傷を持ち、リキに頼りきっています。
コカイン密輸組織の会合のため、ふたりは日本へやってきました。
しかし部下の殺し屋・パパリトが警察に逮捕されたと聞き、その救出を決意するリキ。
もちろんパパリトを売った敵対組織への復讐も。
ひょんなことからカーサの子守を引き受ける元・刑事の若槻妙子。
そして妙子の不倫相手だった武田は悪徳に身を浸しながらも刑事を続けています。
登場人物は孤独で生きることに疲れている、けど止める事はできない人たち。
似たもの同士がそろい、物語は疾走します。

プロローグから良い匂いがしてきます。
期待通りの面白さに惹きこまれてワクワクしながら読みました。
過酷な体験を乗り越え、金でもなく恐怖でもなく信頼で部下をまとめるリキは魅力的です。
しかし、現在とリキたちの半生が語られる抜群の第1部に比べ、第2部3部は
もう少し盛り上がりが欲しい気もしました。
面白かっただけにもったいないと。
「ワイルド・ソウル」を超えるほどではなかったですが、ほぼ満足です。










君を乗せる舟/宇江佐真理

君を乗せる舟

宇江佐真理さんの人気シリーズ、髪結い伊三次捕り物余話の6冊目です。
廻り髪結いの伊三次はあることから町方同心の不破友之進の小者を務めるようになりました。
でも、悪い奴らを追いかけて大活躍!って話じゃありません。(そうゆうのも好きですが)
もちろん捕り物はありますが、「余話」とあるように事件と関係して浮かび上がる
まわりの人たちや伊三次本人のことが描かれています。
読めば読むほど、伊三次やそのほかの登場人物を知ることになり、愛着もわくんですねー。
ちょっと出てきただけかと思った人が後に意外な形で登場したりもしますし。
各エピソードがなかなか魅力ありです。
シリーズをひっぱっていくのは伊三次とその恋人で深川芸者のお文。
二人の仲がどうなるのか、けっこうハラハラしながら楽しめます。
お文こと文吉姐さん、素敵です~。

さて「君を乗せる舟」
最近落ち着いてきた伊三次、うまくいってるのは良いけど、これからどうなっていくのか?
というのが気になるところでした。
読んでみると、これまでとはあきらかに違う。
このシリーズも節目を迎えて、新しい方向へいくんだなと思わされました。
なにより、不破の息子・龍之進が元服して物語の前へでてきたというのが一番大きいですね。
面白くなりそうだと思いました。

人気のシリーズだからドラマになってるかも?と思って検索して見ました。
99年にフジでドラマ化されてましたねー。知らなかった(^^;)
伊三次は中村橋之助さん。う、イメージと違う。
お文は涼風真世さん。なんかふたりとも本の中より年上の方ですね。
ふたりが25歳からお話は始まるんですが。
若い人だと雰囲気が出せないからなのかな?
「髪結い伊三次捕り物余話」第1作は幻の声です。

エンド・ゲーム/恩田陸

エンド・ゲーム

私は新刊が出たら必ず読む!という作家がいます。
また、好きではあるけど読むかどうかちょっとあらすじ知ってから決めるという作家も。
恩田陸さんは後者になります。
というのも、恩田さんがいろんなジャンルの小説を書かれるのでモノによっては
私があまり読む気がしないようなのもあるからなんです。
これは読もう、と思って読んだ作品はすべて満足なものでしたので食わず嫌いなのでしょうが。
さて、この「エンド・ゲーム」
これは「光の帝国」「蒲公英草紙」につづく常野物語というシリーズの新作です。
しかも「光の帝国」の中の“オセロ・ゲーム”の続編。
これは待ってました。

遠い昔から不思議な能力をもち、その力を目立たせぬように生きてきた常野の人々。
拝島時子は両親ともに常野の一族ですが、今は母と二人暮らし。父は行方不明になっています。
拝島ファミリーは「あれ」と呼ぶ敵と長年戦い続けています。
見つけたら、即、裏返す。でないと自分が裏返されてしまうのです。
「あれ」が何で、裏返すってどうするのか具体的な説明はないです。
いつどこで会うかわからない敵を倒さないと、自分がやられてしまうという理解でOKかと。
強い力をもっていた父もおそらく裏返されてしまったのだろうと、母子は思っています。
ある日、母・暎子が旅先で倒れ、身体に異常がないのに昏睡状態におちいります。
とうとう母も裏返された。一人になってしまった時子は、何かあったときに
電話するようにと言われていた番号に電話をかけます。
そこからお話ははじまるんですねー。
全体的に緊迫した雰囲気で、どうなるのか非常に気になって読むスピードも上がりました。
でも、話の流れや最後にわりきれない、すっきりしないものを感じてしまいました。
これはこれで良いんでしょうが。
うーん。

恩田さんの最新作はチョコレートコスモス
恩田版「ガラスの仮面」らしいです。読もうかな。どしよかな。

アコギなのかリッパなのか/畠中恵

アコギなのかリッパなのか

畠中恵さんは「しゃばけ」という可愛らしい妖怪ファンタジー時代小説!のシリーズで
知りました。さらりとした味わいでキャラクターに魅力ありです。
この「アコギなのかリッパなのか」は現代もの。
それも政治の世界が舞台になっているということで、おや、これまでの作品とは
違った雰囲気なのね、と読み始めたのでございます。

主人公・佐倉聖くんは21歳の大学生。
アルバイトで、引退した大物政治家・大堂剛の事務所の事務員をしています。
たくさんの支持者と門下の政治家を持つ大堂のもとには、あれやこれやとお願い事や
困ったことが持ち込まれるのですが、その解決を引き受けさせられるのが聖くん。
彼には色々と事情があり、中学生の弟を一人で面倒見ているので経済的にも、
世話になっている大堂のためにもやらざるをえないわけです。
聖くん、良い子なんですよ。不良やってたそうなんですが、考えも固いしマジメ。
よく働くし、料理もうまい!お婿さんにしたいくらいです。
いったいどんな不良だったんでしょうか。マジメな不良かなw
周りの人たちも良い人ばかりです。ほのぼの~。
でも、なんかものたりない。
政治家だしておいてほのぼのした良い話ってちょっと肩すかしです。
畠中さんでドロドロした話を読みたいわけじゃないですが、なんかもう少し
あってもいいんでは?と思ったり。話もこつぶな感じが。
さらりとさわやかが良い点でもあり、ちょっとつまんなくもあり、でした。

激流/柴田よしき

激流

修学旅行の京都。グループで行動していた7人が乗ったバス。
気がつくと一人いない。
いつの間に下りたのか?どこへ行ってしまったのか?
そのまま小野寺冬葉という少女は消えてしまった。生死すらわからず・・・。
それから20年。
同じグループだった5人のもとへメールが届く。
-私をおぼえていますか? 冬葉-

いやー、なんか怖いです~!うふふ。でもホラーじゃないですよ。
20年前に行方不明になった少女から、当時の仲間へメールが・・・
って話だと知って、これは読まねばと思いました。面白そうじゃないですか!
メールに驚き、当時の仲間5人が集まります。(1人は行方知れず~)
大人になって年相応にいろんなことを抱えて生きているわけですが、
メールを受け取ったのをきっかけに、それぞれに不幸な出来事が起こりはじめます。
冬葉を名乗るメールと無関係とは思えない。彼女は生きているのかそれとも?
冬葉でないなら、いったい誰が悪意を操っているのか?
期待を裏切らない面白さとボリュームでした。
すべてがわかったあと誰もがつらい思いをすることになりますが、生きていれば
やり直せる、良いこともあるという含みの終わり方が良いですね。

ザ・チーム/井上夢人

ザ・チーム

ミステリ作家の短編を集めたアンソロジーってわりとよく出ていますよね。
私はそういうのがあるとたいてい読む事にしています。
知らなかった作家の作品に触れる機会になりますし、そこから新たにお気にいりを見つけることも。
読んだことがある作家の方でも、知らずにいた作品やシリーズを知ることができたりします。
なにか面白い本ないかなーと思っているときなんかに良いのです。
この「ザ・チーム」もそういったアンソロジーの中で知った作品です。
井上夢人さんはこういう作品も書かれるのか!と。
1冊にまとまったら必ず読もうと思っていました。

TVのバラエティ番組にコーナーを持つ霊導師・能城あや子。
彼女は霊視した相手のことをズバリズバリと言い当てて、悩みを解決してくれます。
本当に能城あや子はなにもかも霊視で見えているのか?
。。。まさかそんなハズありません。
能城あや子には彼女をささえる優秀なスタッフがいるのです。
前もって依頼人のことを調べ上げちゃうんですね。
なかなか味のあるスタッフたちによって探り出された依頼人の秘密、謎の真相は
世間を驚かせ、能城あや子の評判と人気はどんどんアップ!
しかし、霊導師なんて存在を信じる人ばかりではありません。
なんとか化けの皮をはがしてやろうと思う人もいるわけで・・・。
最後はこのメンバーらしい終わりかた。
作品としては良いまとまりかたなのですが、もうこの話、つづきはありませんって感じが少々さみしい。
面白かったってことなんでしょうね。

しばわんこの和のこころ/川浦良枝

しばわんこの和のこころ

先日、甥と一緒に本屋さんへ行きました。
児童書のコーナーに平積みされていたこの本を柴犬が可愛いな、と見ていたら
「それ、学校の図書館にあったわ。読んだで。」
「面白かった?」
「まあまあ。読んでみたら?」
甥のオススメ本ということで、読んでみました~。

純日本家屋に暮すしばわんことみけにゃんこ、2匹とご近所さんの送る日々の中で
さまざまな日本の作法や風習がわかりやすく説明されています。
いい年なんですが、ワタクシ知らなかった事も多々(^^;)
可愛らしい絵は見ているだけで楽しいです。
あー、私もしばわんこに世話をやかれながら、こんな暮らしがしてみたいわ~。
しばわんこのおうちは昔風、今でいうとアンティークな趣味で素敵なんですよ。
昔は普通だったことなんでしょうけど。

さて、読んでみた気づいたのは、この本はけっこう大人向け。
難しい漢字でもルビふってないし、説明文の字も小さい。
甥にはまだ読めない字がたくさんあるってことです。読んだとかいって~。
たぶん、絵を見て読めるとこだけ読んだんでしょう。絵だけでも楽しめたと思います。
素敵な本をおしえてくれてありがとう(^.^)

無事、これ名馬/宇江佐真理

無事、これ名馬

私は歴史・時代小説も好きでよく読みます。
司馬遼太郎・池波正太郎・藤沢周平が私の御三家。
でも、この御三方が亡くなってからは、これ!といったお気に入りを見つけられず
おもしろいのないかなぁ~とそのつど目についたものを読んでいるのですが。
最近読み始めた宇江佐真理さん、ちょっと良いなと思っています。

江戸火消し、は組の吉蔵の元へ、武家のお坊ちゃま村椿太郎左衛門が男の道を
教えて欲しいと弟子入りにやってきます。
たろちゃんと愛情こめて呼ばれる彼はまだ子供なので、夜中にひとりでトイレにいけない
剣術も弱いし、泣き虫で母上に叱られてばかりなのです。
相手が武家のお坊ちゃまだけに吉蔵も最初は困ってしまいますが、
そのうち、たろちゃんはなくてはならない存在に。
たろちゃんは特別な子供ではありません。笑顔の可愛い普通の子です。
大人をうならせるような言葉を吐くわけでもなく、事件を解決したりもしません。
お話の中心もたろちゃんではないのです。
吉蔵の娘お栄と従兄の金次郎は夫婦になる約束をしていたけれど、
今はふたりとも違う相手と一緒になっています。
二人に残る思いと互いの伴侶、父の吉蔵の心情がお話の中心になっています。
そして起こる出来事と過ぎていく月日。
良いことばかりではないけれど、そんな中で平凡だけど健やかに、良いところはしっかり残して
成長していくたろちゃんが、皆の救いになっているような気がしました。

プロフィール

のばら

Author:のばら
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ハルとのざっくりした日常

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