今日は思い出の本、中学生編を(^.^)
当時、私が読む本は学校の図書室のものがメインで、本屋さんでは主に立ち読み(^^;)買うのは安い文庫本。欲しい本が全部買えたらなぁ~と本屋にいくたび思ってました。おこづかいは少ない。しかし、子供には年に一度リッチになるときがあるのです。そう、お年玉ってやつですね♪中1のお正月、私はお年玉でハードカバーの単行本を買おうと思いました。それまで自分では文庫しか買った事がなく、単行本を買う事に憧れがあったのです。いさんで本屋に向かったのですが、さて、何を買おうか。かなり迷いました。選ぶのにすごく時間がかかったのを覚えています。そして、選んだのが

秋山好古・真之兄弟と正岡子規の3人を主人公に明治の青春と日露戦争を描いた司馬遼太郎さんの名作です。なぜ、これを選んだのか?
春や昔 十五万石の城下かな
正岡子規の俳句で始まる冒頭を少し読んで、なんだか惹かれるものを感じたのです。司馬さんの小説は大人が読む、みたいなイメージがあったのも関係しているかもしれませんね。大人びた本を読みたいお年頃だったのでしょう。そして読み始めてすぐに、司馬さんの描く明治の世界にすっかり魅せられてしまいました。なんだかハマってしまったのです。あっという間に読んでしまい、残りのお年玉で2巻と3巻を買いました。しかし、『坂の上の雲』は全6巻だったんですねえ。6巻あると知ったときはどうしよう、と思いました。読みたいけど、続きを買えないからです(;^_^A 知ってたら、買ってなかったでしょう。本屋さんには3巻までしか置いてなかったので、それで終わりと思っていたんですね。ショックでした。しかたがないのでその3冊を何度も繰り返して読みました。そして主人公の一人である正岡子規の俳句や短歌に興味を持ち、図書館で句集を借りて読んだりもしました。残りを買えたのは中2のお正月でした。途中から戦争の話になり、主人公たちがほとんど出てこないのに驚きましたが、それでも私の中で『坂の上の雲』は特別な本になっていました。中3のときには主人公たちの故郷・愛媛県松山市に出張に行く父についていって、ゆかりの地を訪ねてみたりもしました。よっぽど好きだったんですね。
初めて読んだ司馬さんの作品が『竜馬がゆく』だったら、竜馬に、『燃えよ剣』だったら新撰組にはまっていたんじゃないかと思います。魅力的な小説に書かれた歴史上の人物を好きになるって、よくあることですよね?司馬さんの作品で素敵な主人公はたくさんいますし。最初に手に取った『坂の上の雲』に夢中になったのは、ちょっと中学生にしてはシブイですねw
もちろん、今でも私には特別な本。NHKがドラマ化するというのを聞いて、キャスティングと脚本が気になってたまりませんw(延期延期でまだまだ先になりそうですが) それと、松山に“坂の上の雲ミュージアム”というのができるそうで、そのオープンも楽しみ!夫の実家へ帰省するときに絶対行こう!と決めています。